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PS 夜想曲 ゲームレビュー【評価・感想】

記入 2012/11/20
懐かしい作りの良作サウンドノベル

浅田次郎氏の小説を原作としたホラー・ミステリーなゲームです。

おすすめ度
内容・ストーリー
グラフィック
音楽・サウンド
操作性
やり込み度
総合点
★★★★
★★★★★
★★★★★
★★★★
★★★★★
★★★★★
20/30

1998年7月16日発売。発売元はビクターインタラクティブソフトウェア。

あらすじ

単位が足りずこのままでは大学を卒業できない主人公は小田教授に単位を頼み込むことになった。
小田教授は単位を認める代わりに野々宮図書館での管理人のアルバイトを主人公に進める。
奥音里の山奥にひっそり佇む洋館である野々宮図書館。
しかしそこは死にまつわる本だけを集めるいわくつきの図書館であった。

物語のシステムは独特

各話をクリアすることでゲームが進んでいきます。エンディングはマルチエンディングです。
「続」だと次の話に進むことができ、「終」だとバッドエンディングで次の話には進めません。
それぞれのエンディングを見ると本棚に本が追加されます。
本棚に空きがある場合はまだ見ていないエンディングがあります。

登場人物が鍵を握る?

この物語には数多くの人が登場します。
主要人物には主人公の恋人や弁護士の田所さん、奥音里の駐在所の警官鬼村さん。
他にも多くの登場人物がいます。各話で出会った人は人物表に追加されていきます。
たくさんの人と会うことで物語の全体像が見えてくるかも?

感想・レビュー

ハードオフでいつも通り100円で購入しました。100円だとやはりお得です。
浅田次郎の小説をもとにした作品です。ジャンルはホラーサスペンスでしょうか?
各話を解決するのも大事なストーリーですが、図書館のことを推測するのも醍醐味です。
ストーリー展開はプロの作家さんによる原作だけあって上手いと思います。

内容はサスペンスホラーなのですが怖さよりも話の内容が売りのゲームです。
図書館の本にまつわる話が数話あって、全体的な話の本筋に図書館の秘密があるといった構成でしょうか。
図書館の秘密を探っていると登場人物が全員怪しく思えます笑
また弁護士の田所さんや警官の鬼村さんはキャラクターがしっかりしており、話を引き立てています
各ストーリーの推理は特別難しいものではありません。クリアできないことはないと思います。
ただ隠しである完結編、外伝を出すには全話の本と登場人物表をコンプリートしなければなりません。
この二つをコンプリートするには攻略サイトを頼ったほうがいいです。
自力でコンプリートを目指すとかなりの量の選択肢を虱潰しにあたることになります。無謀です!笑
ちなみに自分はグッドエンドを見てから残りの巻を攻略サイトで埋めていくプレイで完全クリアに12時間かかりました。
多分自力では倍の時間以上かかると思います。さくっとクリアしたい場合はおとなしく攻略サイトを見ましょう

古い作品なので今のノベルゲームと比べるとシステム面は見劣りします。
セーブはオートセーブですが、選択肢の分岐後にセーブになるので使い勝手がよくありません
つまり選択肢を間違えてしまうと分岐前に戻りたければ強制的に各お話の最初からとなります。
各話をグッドエンド(続)でクリアするとスキップ機能が使えますが、それでもエンディング回収には時間はかかります。
選択肢前でセーブできれば…と思うのはゆとりなんですかね?

ボリュームは今どきのノベルゲームよりも若干少ないかもしれません。
しかし物語自体の作りは細かく、スタッフの愛(遊び心も含めて)が感じられる作品と言えます。
サウンドノベルのお約束、選んではいけないけど選んでみたくなる選択肢も数多くあります
ゲームを制作したteam CRAZEは続編の夜想曲2も手がけましたが近頃は音沙汰ありません。
team CRAZEの復活、この時代のサウンドノベルの復活を見たいです。

主人公の名前と恋人の名前は変更することができます。
自分はホラーゲームは苦手なので名前くらいは明るい名前をと思い、主人公の名前をデニー友利にしました笑
純粋にゲームの雰囲気を楽しみたいのなら名前はデフォルトのままが一番ですけど。

システムに難がありますが内容から評価するとサウンドノベルの名作の一つといえると思います。
小説が好きな人に向いているかも。サウンドノベルの入門としてもいいのでぜひ皆さんお試しを。

最後に一言。
鬼村さんマジ最高っす!

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このゲーム
 
続編

DS版

原作

DS版は夜想曲と続編の夜想曲2がセットになっているのでおすすめです。
すでにプレイ済みの方は原作を読んでみるといいかも。

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